EC三国志 2016年半期終了後のECモール状況

2016年もう8月に入りました。ここ半年でECモール界隈で起こった出来事と今後予想できることをまとめてみます。

■Y!ショッピング

順調な成長率

コマース21を買収

販促を抑え、適所に販促を投下

業界で言えば第三位。まだまだ業界二位の楽天との差は大きいもののものすごい勢いで追い上げをかけている状況。EC革命を起こすまでの期間と比較すると雲泥の差とも言うべき売上の状況。
今後、Y!IDおよびTポイントカードデータおよびLOHACOのユーザーおよびメーカーのデータを掛けあわせ、ネットでの個人ユーザーの購買動向分析およびリターゲティング・リマーケティングの精度を上げた広告開発が期待出来る。これが完成した暁には

・出店向けの広告バリエーションが増加

・メーカー向け販売促進広告のバリエーションを増加

・Y!トップのブランドパネルなどとの連動した広告メニュー増加

・ヤフープロモーション広告のテコ入れ

などが可能となり、Y!自体の事業構造変革にも繋がる可能性がある。
ただし、ビッグデータ分析システム構築にはヒラメキの部分が多い。このヒラメキを出来る非常に有能な人材を確保できるかが勝負になる。
EC事業者はイケイケどんどんでここはY!ショッピングに投資していくことが重要にはなる。ただし、5の日と爆買いの日以外の通常時の売上の構築には慎重にコストを見ながら対応することが必要になる。
■楽天

新規出店を強化

質向上に向けたモール内部のテコ入れ

間接費用の増大化

業界で言えば第二位。第一位とは抜きつ抜かれつの状況だったが、この半期で明白に抜かれた感が否めない。販促費を含めた間接費用を抑え、利益を増大化することにコミットしていたものの費用は増大化傾向にある。このことから計画通りに経営が進められていないことがわかる。EC事業に関しては代表者である三木谷氏の管轄として立て直しを図るものの、攻めあぐねている状況は続いている。
ここまで海外でMAした企業がうまく楽天と連動する形を取れず、MAした企業が不良債権化しているようにも思える。
楽天がするべきだったアクションとしては、ロイヤルカスタマーの強化であったので注力していた。しかし、Amazonおよびヤフーに流動顧客を取られており新規ユーザーを育成するという部分が弱体化していっている。楽天市場自体の新規ユーザーおよび非アクティブユーザーの活性化を早急に行わいのであれば、今後は楽天経済圏自体が徐々にシュリンクしていき、カードなど彼らが言うところのフィンテック部門もシュリンクしていく可能性もある。
楽天の正念場はまだ続くようにも思える。出店者に向けている目をユーザーに向けていかない限り、この苦戦は続くと思われる。ただし、EC事業者にとってはまだまだ楽天は巨大なモールであり、重要な売上の源泉であることは間違いない。どこまでどう楽天に力をかけていくのかについて、ある程度の中長期的な目線を持っての対応は必要に成るはず。
■Amazon

プライム会員増強

kindle unlimited開始

新規出店継続強化

既存の会員をロイヤルカスタマー化すると同時に新規サービスをローンチすることで新規会員を増強していくという盤石の戦略に取り組んでいる。ECだけ純粋に見ると最早、Amazon無双状態が今後も続くことが予想される。購買意思を持つ顧客を集め続け、その顧客をポイントではなく、利用しやすさという側面で囲い続ける仕組みを構築している。国内において全ての側面で顧客を維持管理できているところはAmazon以外に無いように思われる。
このまま進むとAmazonは日本市場において一人勝ちを進めていくことになる。EC事業者はAmazonとどう向き合い、戦うのかを考えることを今後より一層考えなければいけない状況になる。
また年末に再度考察を書いてみたいと思います。

ネット通販で気をつけたい広告活用

広告をうまく活用できていない企業がものすごく多いのは残念だ。残念な事例をいくつか上げておきたい。

1.キャッチコピーに問題が有る
1)キャッチコピーが脆弱
2)キャッチコピーが意味不明

2.画像に問題が有る
1)汚い
2)メッセージがない

3.売りが見えない
1)どこを読ませたいかわからない
2)読んでも売りがわからない

4.LPの問題
1)広告のキャッチがLPにない
2)広告の画像がLPにない

この辺を確認しながらABテストをしないと、ABテストの意味がなくなる。テストをする上でも何をテストするのか?意味がないテストをしている企業も多いのではないか?仮説をたて、その仮説立証のためにテストはするべきだし、それ以外のコンバージョンだけを見つめたABテストをしても意味がないことに気がついて欲しいと思う。

twitterとECの連動について

最近実験的にSNSとECの連動についてテストを実施しています。結論から申し上げますとECとSNSの連動は有りで効果的ですが、限定的です。商品が一般的なコモデティ商品であればSNSを活用することはあまり効果的に機能しません。逆に言えば専門性が高い商品でSNSにコミュニティが存在している商品であれば、その商品はSNSで効果的にシェアされ販売につながります。
 
※ここで言うSNSとは主にツイッターのことを指します。フェイスブックページなどのファンを囲うタイプのものは基本的にそれがシェアを産んで売上をつくるというよりも広告の一つの形の用になってしまいます。
 
食品や一般的なデザインの洋服などについてはSNSが直接的なコンバージョンにつながることは考えにくいものがあります。ユニクロの服を買う人がロイヤルティが高くコミュニティが存在しているとは考えにくいですし、ビールを買う人のロイヤルティが高くコミュニティが存在していてもそれはメーカーへの帰属度が高いユーザーということになりEC事業者がそのロイヤルティをコンバージョンに繋がることは考えにくいものが有ります。
 
趣味の消費に近いもの(例えばスポーツなど)、ファッションでも特徴的なもの(例えばゴスロリなど)であれば、SNSにコミュニティが存在しているのでそのコミュニティにうまく参加することができた場合において商品を販売することが可能になります。ただし、特定で特徴的な商品ですのでユーザー側の商品知識が非常に高いので、消費者とコミュニケーションしても十分やっていけるお店でないとこの販売方法はお勧めできません。
 
SNSでは無論ですが商品のことばかりつぶやいたり、投稿したりしてもお客様は反応しません。日常の生活から社会の出来事に関するもの。商品の背景にある歴史やストーリーなどがかけない場合はお客様に響くことはありません。パーソナリティなきSNS投稿は商品販売に繋がりにくいんです。まずはSNSでの戦略立案・ペルソナ策定などからスタートして取り組むべきかと思います。やってみたいけどどうすればいいかなあと思われている企業様はご相談くださいませ。

ECモール年頭所感

ECモールでの営業は今年に入って一段と激しい状況になることが考えられています。楽天の成長率が一息つく形になり、その成長率をそっくりそのままヤフーショッピングとAmazonが担う形になることが予測されます。

■データからみる楽天とヤフーコマースの比較
楽天市場の1月4日現在のデータとしては
モール 42,213 (1/4現在)
楽天トラベル 81,028 (1/4現在)
200,339,474点※1
※1 楽天トラベルの商品数が掲載商品数に含まれているかは不明

他方でヤフーショッピングの9月末時点でのデータは
ヤフーショッピング 340,000
ヤフーオークション 18,372

ヤフーオークションの1月直近のデータは下記の通り
ヤフーショッピング商品数 180,000,000
ヤフーオークション出品数 44,371,877
※ ヤフートラベルおよび一休の状況は割愛

どう贔屓目に見てもデータだけで見る限りヤフーのコマースの方が楽天の物流を軽くしのいでいることは簡単にわかります。しかも9月末時点の数字ですので現時点では相当の規模感に成長していることが予測できます。

■今年考えられる状況
ヤフーは御存知の通り日本最大のポータルサイトで主軸事業は広告事業および会員サービス事業です。コマース関連事業は投資事業として考えて臨んでいます。一方で楽天はコマース自体がメインの事業です。数年前から楽天は銀行業務などFintech事業へシフトをしてはいますが、主たる事業はまだまだコマース事業であることは明白です。メインの事業でヤフーに負けることは楽天の衰退を示すことになります。このまま楽天がヤフーの戦略を黙ってみているということは考えられません。

1.ポイント戦争
先に示唆したとおり、ヤフーはポイントの原資を自社のキャッシュ(基幹事業からの売上利益)を使って投資してきました。つい先日これまでヤフー自身で負担してきたポイントを出店者負担率を上げる発表をおこないました。現時点で4%をヤフー自身が付与してきましたが、4月以降2.5%を出店者が負担することになります。そうすることで、ヤフーはこれから暫くの期間ポイント5倍を恒常的に付与し続けることが可能になります。
他方で楽天は自社のキャッシュをポイント原資として5倍までつけることが出来ないほど、しっかり事業が構築されています。安定した事業構築がされているだけに自社での負担ができません。自社で負担することでPLが痛むからです。そこを敢えてポイント戦争をしかけるとしても、楽天は現在のポイント利用ルールを変更しなければいけません。
現在ヤフーが5倍のポイントをつけられる背景にはポイント失効のタイミングの速さがあります。楽天は楽天が作ったスタンダードとしてポイントの失効がヤフーの失効よりも遥かに長い状況です。今すでに付与しているポイントを活性化しどんどん失効できるようにした場合想定できるのがユーザーからの反発です。楽天ユーザーがポイントシステムを変更することで一気に離反する可能性もあります。
総合的に考えるとポイントを活用した楽天とヤフーの勝負は現時点においてヤフーが勝ち続ける可能性が今年は濃厚です。ポイント活用で勝つということはユーザーから支援されるということになります。

2.販売促進戦争
楽天は数年前からスーパーセールなるものを実施しています。年に4回あるセールですが、セールをするのは出店者。出店者が利幅を削り、広告まで購入してものを販売してきたセールですが年々爆発的な売上をつくることができなくなっています。セールを年に4回も行うわけですから消費者メリットを消費者に明示しにくくなっています。しかしながら、楽天も企業で株主に対して説明責任があります。毎年昨年同期比を超える活動を続けなければいけません。そうなるとスーパーセール自体をやめるわけにはいきません。スーパーセールを継続して実行しつづける必要性があります。
そのスーパーセールにあわせてヤフーショッピングがセールをしかけています。メディアのちからをもっていってるヤフーのバーゲンはもともと力がなかったのですが、出店店舗数に応じて売上が極大化していっています。そもそも広告負担がなく、出店手数料が無いモデルでの出店ですから、出店店舗はその費用を価格に跳ね返すことが出来たということが言えます。そのことから、年末のバーゲンでの売上は各店舗相当な売上を作れたと話を聞いています。通常時の10倍近くはんばいした店舗があるとも聞いています。

■楽天がとることが想定される戦略
ヤフーの出店者数と出品数に楽天のこれまでの鉄板の戦略がことごとく抑えられてしまうことが想定できます。ここで楽天に残されている戦略は原点回帰です。楽天市場に出品していれば売上があがるという絵を色濃く出店者に対して指し示すことが必要になります。そのためには楽天はPVをトップページおよびカテゴリページに集中させ、そこでの広告事業を強化する必要性が有ります。1枠あたりの広告費用を最低限に価格を落とし、コンサルタントを介さず、自動入稿の仕組みを持つ必要性が生まれてきます。しかし、現時点では楽天のROASは100%以下だと思われる傾向があります。※そもそもROASが判定できる仕組みがありませんが。楽天はROASが良いと思われるキャンペーンをうち、楽天の広告の信頼を取戻すキャンペーンをうつ必要性があります。
同時に楽天市場に人を集めるという対外的キャンペーンを打ち続ける必要性が産まれます。ヤフーがこれだけ電車広告やTVCMにお金をかけているさなかですので、なかなか投資しにくくはありますがTVや電車そしてSEMをはじめ総力戦で人を集める必要性があります。何かものを買いたいときはグーグルから楽天に流れ込みやすい仕組みを作り続けなければいけません。
楽天はここで総力をあげて、出店者と消費者両方から魅力的なモールであることを告知してくることが考えられます。その時が売りどきです。この売りどきを知ることが出店者の売上拡大の妙になるのではないでしょうか?

■総括
とまあ、楽天対ヤフーの構図で長々と書きましたが残念ながら最も安定性があるのはAmazonであることは懸命な読者はおわかりだと思います。ECサイト経営は物売りから投資事業の色合いが強くなりつつ有ります。どこに投資するか?もちろん成長性が高いモールに投資するとリターンが最大化できます。そうなると、3月末まではヤフーショッピングに投資。Amazonは現状維持。楽天は状況を静観という状況になるのではないでしょうか?4月以降ヤフーショッピングのポイント戦略と販促戦略次第ではAmazonに投資になるのではないかと思います。また4月に状況を踏まえてレポートを書いてみたいと思います。

ネット通販の本質=商売の本質

インターネットでお買い物ができるようになって、長くなってきた。日々色々なお買い物がインターネットでなされている。一見便利になったように思える。一見買い物が変わったように思える。しかしながら、人間の消費行動は基本的には変わらない。

1.安全欲求や生理的欲求に働きかける消費

生活をおくり、生活に課題を見つける、問題点を見つける。これを適当な経済的な対価を支払って解決できるものやサービスがあるか探す。そのものやサービスから受けられる恩恵が経済的対価に見合っているかどうか検討する。合っていれば、その商品を購入する。例えば、日用品、薬、健康食品などがこれにあたる。

2.承認欲求や所有欲求に働きかける消費

趣味趣向性が高い商品、その商品やサービスを所有すること自体が目的となる商品の場合は上記の消費と異なる。趣味趣向性が高い商品情報に触れ、その商品が欲しくなるというものだ。例えばブランド関連商品やCD、DVDなどアーティストの商品がこれにあたる。

これらの消費行動がインターネットに置き換わっているだけだ。この時、普段お店でお買い物をする時に阻害要因になる。実際のお店の課題をネット通販店舗の課題として確認してみる。

1.バリアフリー対応

高齢者や外国人対応が充分になされていないお店は、今後はリアル店舗でも厳しいようにインターネットでも同様。カラーユニバーサル対応、読み上げソフト対応、文字の大きさの変更対応そして多言語対応などがネットのお店では考えられるだろう。

2.わかりにくい陳列

お店に入ったはいいが、大きな店舗で自分が探している商品が見つからないという経験はありませんか?雰囲気やイメージを優先した陳列を行っているお店によくあることですが、ネット店でもありえます。カテゴリが適正かどうか?今注目の商品が紹介されているかどうか?

3.店員が見つからない

買い物をする時に困ってしまい、店員さんを探しても店員さんが見つからないことはないですか?ネットの店ではカスタマーケア窓口として、LINEやスカイプやメールアドレスそして電話番号の開示がされていないと顧客は相談さえもできません。

4.商品説明がなされない

商品のセールスポイントなどが明記されていない。例えば家電量販店に行ったとして、サイズスペックは多少なりとも書かれています。PCならばCPUやHDなど最低限のことは書いてあります。ネット通販のお店でも、商品指名買いだったとしても書いてないと不安になりませんか?

5.接客しない

お店に入っていらっしゃいませも言わないお店があります。そういう方針なのでしょうが、挨拶くらいしようよと思います。ネットではどうでしょうか?通販のサイトではないですが、ドゥバイの空港のウェブサイトを閲覧してトップページに滞在しているとチャットで話しかけられます。ネット通販でそこまでできないとしても、初回訪問者に対してのアプローチはなにかできるはずです。

6.入り口がわからない

お店への入り口がわからない。そんなお店なかなか無いですが、どこから入っていいのかわからないお店があれば嫌ですよね。ネット通販ではこんなことがよくあります。検索にもヒットしない、広告も掲載していない。お店のかたのメールフッターにも名刺にも掲載されていない。そんなことがよくあります。

7.店前が汚い

ショッピングモールを歩くとわかるのですが、一流のショッピングモールはお店の並びに相当配慮されています。お店同士も競いあうようにヴィジュアルマーチャンダイジングを行いますので、通路が非常に綺麗です。ネット通販のヴィジュアルマーチャンダイジングはトップページや各ランディングページにあたります。これらのページを綺麗にわかりやすく魅力的にできていないとお店が汚いという評価になってしまいます。

8.購入後のカスタマーケアがない

購入後のアフターフォローで商品を買うか、買わないかを決める人たちもいます。購入後に商品が壊れたりしたときの保証を実際の店舗では、レシート持参で返品交換可能としている場合も多いです。ネット店でもカスタマーケアは重要なポイントに成ります。メールマガジンを活用したアフターフォロー、ウェブサイト上での告知、会員ログイン時の告知顧客との接点全てを活用したカスタマーケアが求められます。

軽く書いてみても、実際の店舗課題とネット通販の課題とはオーバーラップしているものが多いことがよくわかる。商売の本質は変わらない。変わるのはチャネルだけだ。今後オムニチャネル化が進んだとしても、これらは変わることはないだろう。では商売の本質とはなんだろうか?諸説あるのだが、高島屋 店則がこの辺をうまく表現されている。

一、確実なる品を廉価にて販売し、自他の利益を図るべし

一、正札掛値なし

一、商品の良否は、明らかに之を顧客に告げ、一点の虚偽あるべからず

一、顧客の待遇を平等にし、苟も貧富貴賤に依りて差等を附すべからず

ネットだろうがオムニチャネルだろうがなんだろうが、ここがブレることは無いのではないか?今一度商売の根っこを見つめなおし、根幹を強化してみませんか?

越境ECについての考察

 

越境ECが本格的にスタートする年になった気がする2015年。2014年の1年かけて中国向けのECサイトを四苦八苦して売上がついてきた店舗も徐々に出てきているのではないでしょうか?今回はこの越境ECについて考察を加えてみようと思います。

さてさて、常日頃疑問だったのが中国語の読み書きができてECサイトにアクセスできる人口総数と英語の読み書きができてECサイトにアクセスできる人口の総数はどちらが多いのだろうか?というものです。

外務省のデータによると
http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/world.html
中国語 (5億1000万人)
英語(5億6500万人)

まだ若干英語が多いんですよね。問題は中国の少子高齢化です。2020年にはピークアウトします。あと5年で人口減少がはじまります。投資し拡大した後、数年で中国市場は縮小していきます。無論日本の人口はそれより5年前、2015年!今年!ピークアウトします。となると、今年は日本の越境EC元年ではなく本当であれば日本の越境ECの最終列車の年になります。

さて、次に考えたいのが中華系への越境進出がありなのか?なしなのか?ですが、個人的にはまずは英語ありきでスタートしたほうがいいのではないかと思っています。Amazonの米国出店やe-bayへの出品をまずは行ったほうが、テストマーケティングとしては正しいのではないかと思っています。

ということで宣伝ですが、弊社ではAmazon米国出品代行およびe-bay出品代行などの業務をおこなっておりますので、ご興味をお持ちの方はご連絡くださいませ。

 

ネット通販の大クラッシュ

ヤフーの記事がひと通り出ましたので、書けるかと思い書いてみます。ヤフーショッピングのやろうとしていることは、日本国内のEC化の急激なスピードアップです。日本中に有る商品(さまざまな財)をすべてヤフーのカートで販売しようという大戦略があります。店舗数とかが増えることなどについては、ヤフーにとってはどうでもいいのかもしれません。ヤフーにとって重要なのは今これを読まれている方が目にする全てのモノをネットで販売できるように、購入できるようにすることが目標です。

その上で何が起きるのか?
1.価格競争の激化
これまで小売事業者がビジネスとしてネット通販を考えて事業をおこなっていました。個人が参入することで、予定調和的な市場の値動きは激変していきます。無邪気な素人が暴君のようなプライシングを行ってくるようなことが考えられます。これまでの商売のルールが全く通用しなくなる可能性も大きいものがあります。リスクはチャンスでもあります。これを機会に一気に伸びていく店舗も、一気に後退りする店舗もあることは明白です。コスト体制を見直し、スピード感をもって業務にあたることをおすすめします。

2.周辺市場の活況
ヤフーが全てのシステム開発をすることは不可能です。例えばステップメール、セグメント化し価格を変更してみせるなどのような開発をヤフーが自ら行うことは不可能に近いものが有ります。ヤフーのシステムはまずもって、大量のトラフィックを捌けることが重要になります。次に落ちないサーバーを維持し続けることが重要になります。簡単に述べていますが、日本の商業全てをEC化するつもりで臨んでいるはずなので相当強固なシステムが必要になります。これは苦労すると思います。

では、取りこぼすはずのその他のマーケティングよりのWEB開発はどうなるのか?サードパーティが競って作り、それぞれがヤフー経由で出店者に提供することになります。ここでも競争がおこります。低価格で価値あるものを各システム会社は提供をしなければいけなくなります。ここにも大きなチャンスがあり、個人の優秀なプログラマーが大変素晴らしいシステムをつくることも可能性があります。他方で現在のメインプレイヤーのシステム会社が交代することも考えられます。

これはまだ予測できている入り口の段階のものです。まだまだ先のシナリオが考えられますので、それらは追ってまた書いていくことにします。

聞くことの出来ないお客様の声・商品の声をよく聞くこと。

ネット通販の関連の業務を行っていると、ふと気になることがある。それは、ちゃんとお客様のことを考えているか?ということだ。ただ、カスタマーケアの話ではない。顧客のユーザーエクスペリエンス、ユーザーとして情報を見たときに見易いかどうか?という問題のことを言っている。

顧客によかれと思い多すぎる情報を提供していないか?
スマートフォンを無視した画像を提供していないか?
カタログのような画像だけの味気ない情報を提供していないか?

顧客がどのようにページを見て、どのように行動しているか?については、各種分析ツールを注意深く見ていれば多くのことがわかるし、仮説を立てることも可能である。顧客を見ないで、お客様のことを考えているとは言い難い。

これ一般的なビジネスにおいても同様である。あなたが営業マンで商品をメールやFAXそして対面で説明したとき、どの方法で行うと何%の成約率になっているだろうか?その成約率に基づき仮説を立てて科学的に営業にアプローチしているだろうか?

もう一方の気になることは、商品の声を聞いているかどうかだ。今や世の中はマーケティング中心。お客様さえ見ていればいいような風潮にある。しかしながら、ヒット商品は顧客中心主義からは生まれない。常にニーズの元になるシーズの段階で顧客のハートを鷲掴みにするようなプロダクトでないとメガヒットはうまれない。ではどの様にすれば、そのシーズがつかめるのか?

それは商品の声を聞くことだ。商品ひとつひとつには作り手がおり、それぞれ相当な工数をかけて作られている。作り手は売れない商品を無駄に創ることはない。売れない商品ではなく、売ってもらえない商品をつくっている。言い換えれば、売り手が作り手の意図が分かり難い商品が売れない商品になる。売り手はより商品と向き合い、対峙し、商品のコンセプトを読み取り、メリットを引き出す必要性がある。勿論、作り手は売り手が理解しやすい説明を行う必要があるし、あえて説明が必要な商品はマスマーケットにはリリースすべきではないのかもしれない。

これもネットだけにとらわれた話ではない。常に作り手の声を、商品の声を正しく聞くことが出来るビジネスマンは営業成績がいいだろうし、結果も残していくことができるだろう。ビジネスはどのようなものでも、常に対話をし続けること、よく聞くことが特に求められることなのかもしれなう。

ヤフーショッピングの無料化とその影響

 

あまり具体的には多くは語りませんが、幾つかの視点でヤフーショッピングの無料化について考えてみましょう。本件は意外と視点を変えて見ないとあんまり状況が見えない話題かと思います。

 

ECモール

ヤフーショッピングはECモールという概念を超えていこうとしています。個人の出店もOK。ロイヤルティ無料。外部リンクあり。こんなの既にモールとして体をなしていません。モールとしての収益源は出店費用の固定費と売上げの歩合の2つをベースにしています。同時に広告費用、アフェリエイト費用、そしてポイントなどの販売促進費用や販売促進協力費用などがプラスアルファの売上げとしてつながっていきます。今回ヤフーはモールとして売上げの基礎となる部分を無料してしまいました。そのことによりモールという概念から一歩抜け出て、ECのインフラ提供というポジションに自らをおきました。ECプラットフォームの提供という考え方ですよね。

そうなるとヤフーはどうしなければいけないのでしょうか?ヤフーが行わなければいけないことは1つ。可能な限り流通を極大化させる仕組みをつくることです。そこで近視眼的なアプローチを行うとヤフーがトラフィックを誘導してくれると勘違いしてしまいます。あくまでもヤフーはカートを貸している立ち位置になるとしたならば、ヤフーはカート利用者にカート利用しやすい環境を提供します。勿論その中の一つにはトラフィックの誘導もあるでしょう。しかし、それ以上にカート利用者がみずから顧客を誘導しやすくする仕組みをヤフーは提供する必要性があります。

 

出店者

既にECモールとしての役割をやめたヤフーでは店子と地主の関係はありません。どちらかというとカートを利用する利用者というイメージのほうがいいのかもしれません。これまでの流れ上、出店者やマーチャントという呼び名は今後は必ずしも適応しないのではないかと思います。出店料が無料になるわけなので、だれでもわかることだと思いますが出品商品数が増加していきます。出品数が増加すれば何が起こるのでしょうか?明白です。一般的なコモディティ商品では価格競争が発生していきます。有る一部の商品群では、激しい価格競争が起きるのではないでしょうか?無料化が引き起こすことは費用の低減だけではなく、店舗運営する上での大きな環境の変化を招くことになることもイメージしないと出店者がヤフーショッピングで商品を販売し続けることは難しいと思います。

 

顧客

価格競争が起きると恩恵を受けるのは、流通構造で上流側のプレイヤーと消費者です。とりわけ消費者は送料無料でポイントが付与されることがとても重要ではありました。しかし、それは商品価格が均衡している状態において付帯サービスとしての送料無料とポイント付与が重要な購買意思決定になります。明らかに商品価格が低い場合は送料無料とポイント付与という魔法は効きません。安い商品を探しに来るユーザーにとってはヤフーショッピングの無料化は大きなメリットになるかもしれません。

周辺事業者

無料化により恩恵を受けるのは、それだけではありません。ネットショップ、カート利用者がより商品を販売しやすくなるツールの開発・コンサルティングを行う事業者の事業機会も増えていくことになると思います。ここまで無料化したビジネスにおいては、ヤフーが率先してショッピング関連の新規開発や、率先して出店者に対するフォローができるとは思えません。既に出店希望者を加えれば、楽天を超えて日本一店舗数が多いのECモールになります。ヤフー以外のプレイヤーとヤフーは協働してヤフーショッピングを切り盛りしていかない限りは難しいのではないかと思います。

まとめ

ヤフーショッピングは従来のECモールではなくなる。

ECモールでなくなった以上、出店者は意識を変えないといけない。

周辺事業者は今まで以上に、カート利用者に対するメリットあるソリューションを提供しなければならない。

 

 

文字なんて読まない

スマフォが世の中に溢れ、電車でガラケーを見かけなくなり長くなり始めました。ウィルコム以外のガラケーを使用されている人を見かけるとちょっとだけラッキー気持ちになるくらいフィーチャーフォンを見かけることがなくなりました。スマフォの利用率の増加に合わせて、ネット上の消費者行動が変わったと最近特に感じています。

読まない。

こうやってブログを書いていますが、殆どの人は文字を読みません。ある程度の文字数を見るともう文字は読まずに飛ばしてしまいます。見出しと画像しか読めないというのが正しいと思います。実はその徴候は以前からありました。

ケータイ文化

携帯電話(フィーチャーフォン)の画面で何かを伝えようとする時に文字の羅列が多いと読みにくいので、やたらとスペースを空けてメールを作成したり、小説を作成するあれです。大した文字数も無いにもかかわらず、やたらと空白を開けるやつです。この文化の影響は大きかったのではないかと思います。携帯電話の利用開始時期と活字離れの時期はもしかしたら相当シンクロしているのかもしれません。

で、スマフォになったらどうか?画像による豊かな表現が可能になった今、文字自体読まない。むしろ読めない。出来れば画像と見出しだけで読む感じになってきているのではないかと思っています。

それを考えると以下の点に留意しながらWEBページは作成するべきかと思います。

1.言いたいことをまとめる

コンセプトを明確に

2.言いたいことは大きく

フォントサイズは18PT以上

3.見やすくする

ハイコントラストで見やすく

アクセスブルデザイン・バリアフリーの領域に非情に近いものがありますが、これらのポイントは重要視し作るべきなのかもしれません。今一度ホームページ、ネットショップ見なおしてみてはいかがでしょうか?メールマガジンも同様ですよね。伝えたいことを強く強調し、わかりやすく。何事にも通じるのではないでしょうか?