CSRの重要な要素としてバウンダリーという言葉がある。基本的にはGRIフォーマットで報告する際に使われる言葉なのだが、私はCSRのスタートアップ企業においてもバウンダリーの設定は必要だと思っている。バウンダリーとは企業活動実行の際の影響範囲の境界線のことをさす。こういうことをすれば、ここまで影響範囲があって、ここまでを自社のCSRの範囲にしますよ。というものだ。

風が吹けば桶屋が儲かる。そんなバタフライ・エフェクトのような考え方もある。しかし、CSRでバタフライ・エフェクトのような考え方を適用すると意外と何もできなくなる。経済の発展を立てれば、持続発展が出来ない。現在の資本主義で考えれば当たり前のことかもしれない。先日書いたリチウムバッテリーのコバルト採取によりゴリラが居なくなる。見方によれば、そんなところまで気にしては商売もできないと思われるかもしれない。
しかしながら、環境の問題は全て数珠つながりでつながっている。生態系サービスの食物連鎖の中の一部である人間が行うことは、全て他の生態系に影響を与える。例えIT企業であっても環境に影響を与えているということを忘れては欲しくない。CSRをはじめるときは、

1.私達にしか出来ないこと
2.私達だから出来ること

に加えて

3.私達が与えている影響

について、一度洗い出しして、自社の影響範囲の境界線を明確にきってからスタートすることでよりブレないCSR活動ができると思っています。

自社のバウンダリー設定にお悩みの企業様、CSRをスタートしようとしている企業様は御気兼ねなく御相談くださいませ。