CSRをはじめたばかりの会社、CSRをはじめようかと迷っている会社はまず何からすればいいのだろうか?CSR報告書をつくることだとお思いだろうか?CSR報告書を作るためにはまずはそのフォーマットを探すだろう。CSR報告のフォーマットで最も有名なのはGRIだ。

国際的に一般的なCSRの報告フォーマットはGRIである。このことはデファクトスタンダードであり、全世界の報告書が現在このフォーマットにそって作られている。GRIのフォーマットは社会・環境・経済の三本柱の報告に加えて、人権・労働などの報告事項がある。この報告事項に対して定められた報告方式で報告をするかたちになっている。ただし、このGRIは第三者認証が必須ではない為に、自社基準で評価してA・B・Cという評価を総合的に加えることが出来る。同時に第三者認証を受けた場合はA+、B+、C+という評価を受けることができる。

CSRを始めたばかりの企業がGRIフォーマットに合わせたCSR報告書をつくることは、すすめられたものではない。何故ならば、要求項目が多く、下手をすると報告するためのCSRになりかねないからだ。形式ばかりにとらわえて、期待されるCreating Sharede Value(社会との共有価値)の形成もできなくなるばかりか、CSR自体が形骸化しやすくなる恐れがある。

CSRをスタートしたばかりの企業はまずは、自社だから出来ることが何なのか?自社だからやらなければいけない課題が何なのかを明確にする必要性がある。CSRコンテンツも明確ではないのに、報告形式に拘ると大概小さい小さいCSRになってしまう可能性がある。まずは大風呂敷でもいいので、壮大なCSRプランを作り上げ、出来ることから一つ一つやっていき、それをタイミングを見ながらGRIフォーマットに合わせていけばいいのではないかと思う。