仕事柄色々な企業に訪問させていただいています。小売、製造、金融、教育その範疇は非常に広いです。お付き合いしている企業の多くが創業50年前後、最も創業年月日が古い企業様で90年という企業様がいらっしゃいます。持続発展しつづける企業のみなさまです。その企業の皆様に共通していることがたった一つあります。それは、人です。

従業員の皆さんの価値判断が固定されており、その価値基準にもとづいて行動をされていることです。従業員のみなさんはその価値基準に応じて仕事をすることに喜びを感じており、生き生きと仕事をされています。逆にこれまでに倒産した企業様も数社見てきています。倒産する企業に言えることは、これまた人です。

何かあると「でも、・・・。」とおっしゃる方が非常に多い組織。その企業の価値基準がしっかりと末端まで根ざしていなく、働く人も「お金」という尺度だけで勤務している方の多い企業様が倒産するのを2件立て続けで見ました。企業は人なりといいますが、本質的には人ではないと思っています。

企業の理念、考え方、行動指針がしっかりと組織に染み込んでいる。これが企業は人なりの源泉にあるのではないかと思っています。10人の社員の方に質問をして、10人が同じ価値基準にもとづいて、ジャッジをする。そんな企業さまが持続発展可能な企業の前提になるのではないかと思っています。従業員も最も重要なステークホルダーですが、ステークホルダーになっていただくためには、企業が何を考えて、一緒に幸せになろうとしているのかを伝えきれていないと考え方は浸透しません。

毎日、毎日、企業側からの絶え間ないコミュニケーションを元に組織文化は構築され、強い、楽しい、組織は出来上がります。ブラック企業の多くはそういったコミュニケーション不足で思いが伝わっていない企業です。今一度、重要なステークホルダーである従業員の皆さんのDNA、「種」の確認をしてみませんか?