環境関連のコンサルティングを行う上で、グリーンウオッシュっていうものが一番怖いトピックスです。お客様に対して間違った知識やイメージを与えて、マーケティングを行ってしまう。その結果として顧客は間違った情報を提供した企業に対して、何かのきっかけでひどく悪い印象を受けてしまいます。一度悪い印象を受けた消費者はなかなか、戻ってくることはありません。

 

では、グリーンウオッシュってどうして生まれてしまうのか?環境に関する熱があがり過ぎており、企業が環境を安易にマーケティングツールとして活用してしまった場合において発生しているように思われる。企業として環境とどう堅実にしっかり向き合うか?「しっかりと実行できる環境基本方針」をしっかり組み立てて、環境基本方針に則った活動を行えばグリーンウオッシュは発生しないはずなんです。でも、前述の通り世の中が一気に環境・環境と言い始めて企業がその流れに対して軽い気持ちで乗って、セールスポイントに環境というものをあまり何も考えずに取り込んでしまうとグリーンウオッシュは発生してしまいます。では、どんなグリーンウオッシュが多いのか今一度レビューしてみたいと思います。

 

1.環境配慮をある特定のポイントだけしてしているのに、環境配慮している風にみせてしまう

→業界水準NO1 業界NO1は配慮とは関係ない
→CO2排出ゼロの車 製造過程でのCO2排出および電力利用することで使用するCO2は?
→調達過程に問題があると思われる素材を使用しながら、それについては名言しない。

マーケティングの一貫として環境をアピールする場合は、頑張ったところだけアピールしてしまう傾向があります。でも、環境配慮はそう簡単なものではありません。ある特定の部分だけ配慮しても、その背景にある環境負荷に目をそむけさせる、もしくは目を向けさせないアピールは顧客を騙すことになります。

 

2.ある特定のポイントを環境配慮しながら、どう配慮しているのか説明していない

→カーボンフットプリント
→カーボンオフセット
→CO2削減
いずれも、消費者に対して説明して消費者が理解できるものであれば問題ありませんが、理解できないものは環境をアピールしすぎていることにつながります。消費者にわかる言葉で環境配慮が説明できていないものについては、避ける。環境配慮が正しく伝わらないものを避ける事で、顧客の間違った理解を避ける事ができるので、顧客を騙すことはなくなります。

 

3.イメージや美辞麗句でごまかしている。

→環境にやさしい
→森林・お花畑のイメージを多様

なにが優しいのかわかりません。でも、環境にやさしいというキャッチは悔しいかななんとなく良さそうなイメージがあるものです。綺麗なお花畑のイメージを全面に打ち出した広告や清々しい森林のイメージもよく見かけます。でも、これらのイメージと当該商品やサービスは結びつきが不明確なイメージであることがおおいです。これも環境配慮しているとイメージさせる顧客を欺いた表現です。

 

4.そもそも環境配慮がわかっていない。
これはとある上場企業のCSRレポートの中の「従業員の環境への取り組み」の一節ですが、相当やばいです。

→地域清掃活動をしている。
→ペットボトルのふたを集めてワクチンを寄付している。

環境美化と環境配慮を履き違えている。
ペットボトルの蓋でワクチン○千本分といっていますが、その分寄付してあげてください。ペットボトルの蓋を集めて、送って環境配慮とよく言います。でも、そもそもペットボトルって石油で出来てますから、環境負荷を与えているんですよね。それよりもマイボトル使っていますという方が何倍もいいと思います。

 

5.そもそも環境以前のモラルの問題

→タバコで環境にやさしいイメージ
→お酒で環境にやさしいイメージ

これらはコモンセンスの問題。常識的に考えて健康を害するものなのに、環境にやさしいイメージを打ち出しするのは環境以前の問題です。

 

大別して大体5個くらいのグリーンウオッシュがあるように思っています。一度これについては再考して、体系化します。今後はグリーンウオッシュ製品を見かけたら、どんどんアップして皆さんに公開していこうと思います。もしかして、うちはグリーンウオッシュしているのではないか?という企業様いらっしゃいましたら、御気兼ねなく御相談くださいませ。