ソーシャルグッド

ソーシャルグッドという言葉がある。広義の社会貢献・慈善活動のことをさしています。とは言えども、社会に何か良いことをするという「やんわりした」「ぼやーん」とした言葉のことです。なんとも掴みどころがなく、定義されていない言葉です。今回はこの「社会になんか良い事」:ソーシャルグッドの言葉の根ざすところを解明したいとおもいます。

ソーシャルという言葉の定義と社会という言葉の定義には若干ずれがあります。Socialの語源はラテン語の「親交、友愛、絆」societasから生まれた言葉で、その元の言葉は「友」を表すsociusという語に由来します。そもそもこのsociusという言葉自体「分かち合っている、結びつけられた」という意味をもつ形容詞でもあります。

となるとソーシャルグッドは「分かち合う為に良い事」ということになります。ここ重要な考え方だと思います。ソーシャルグッドが日本で注目されたのは東日本大震災以降になります。東日本大震災発生以降、日本中のメディアで「絆」という言葉が溢れていました。お互いの絆を確かめ、お互いの絆をより強固なものにしよう、困っている人がいたら助けよう。日本全体がソーシャルグッドに向いて一歩進んだきっかけになりました。

他方で、ソーシャルグッドなブラックボックスも生み出しました。エコキャップ運動などがいい例なのかもしれません。ペットボトルの蓋を回収し、リサイクルで生まれる利益でワクチンを購入しますといいつつ、キャップ収入の25%-39%程度のみを寄付にあてるという結果になっていた。世間の社会に良い事したいという思いに便乗し、ソーシャルグッドを標榜し、人・モノ・カネを集めたらその後はブラックボックスにぽいっと仕舞いこみ、うまいこと利益をあげる仕組みになっている可能性もあります。利益をあげないとソーシャルグッドも継続できない事は事実です。しかしながら透明性がないソーシャルグッドは微妙ですよね。

ソーシャルグッドは仕組みを提供する側の透明性だけでなく、実施する側の透明性も求められるのではないかと思います。継続できないソーシャルグッドはもしかしたらソーシャルバッドかもしれません。やる方も説明責任をまっとうすべきかと思います。良い事をすることは素晴らしいことですが、説明できる良い事を継続してやってみませんか?

 

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