ある時恩師からこんな話を聞いた。恩師はある興行のためにスポンサー集めのために世界中の大企業を飛び回っていた。ある大企業でプレゼンをしたら、そこの役員はとても感心し、共感し、スポンサーをすることを了承したらしい。ただし、株主が説得できないと話が進まないということだった。そこで恩師はその株主が待っているレストランに一人で赴いた。

レストランは豪華で伝統的なレストランで、そこのウェイターに●●さんにお会いしに来ましたとお伝えするとウェイターはお待ちしておりました。MR.●●と言い、レストランの奥のカーテンで仕切られた部屋まで案内された。豪華で重たいカーテンの奥に大きな大きな円卓があり、そこには10人程度の恰幅の良い男性たちが等間隔に座っていた。

Welcome MR.●●とフレンドリーに声をかけられて、席に座ってビジネスの話をしようとすると遮られた。まずはご飯を食べてから話をしようじゃないか?と言われ、一緒に御飯を食べ始めた。円卓にどんどん大皿料理が運ばれ、その大皿料理をひとりひとりドンドン盛りつけて食べていった。ワインも運ばれてきて、がぶ飲みのようにみんな飲み始めた。その量は筆舌しがたく、日本では食べたことがないくらいの量だったらしい。デザートまで食べ終わったところで、その会のリーダー的な存在の人が口をひらいた。

「こんなに食べた人は初めて見たよ。私たちは一緒に仕事をする人の条件として私達と同等にご飯を食べて、お酒を飲める人としか仕事しないんだ。昔からそういうポリシーなんだよ。」

その後はじめて仕事の話をしたそうだ。経済的な条件が合わず、仕事は進まなかったそうだ。

この話で言いたかったのは、よく食べ、よく飲めることは仕事につながるということ。勿論身体を壊すような食べ方は良くない。でも、よく食べ、よく飲めるということはそれだけ体力があるということになる。少食だったり、ダイエットをあまり気にしている人はもしかしたら仕事のチャンスを逃している可能性もある。よく食べ、よく飲み、体調管理をしてはじめて、国際的に出来るビジネスマンといえるのかもしれない。