ダイバーシティが話題になっています。CSRに携わっているとCSR関連にはホットトピックというものが常に存在しています。環境問題であれば温暖化対策から生物多様性に流れがありました。今では温暖化がベーシックな活動になりましたが、生物多様性の国際会議であるCOPが名古屋で実施された年は各企業ごぞってみな生物多様性をCSRレポートにいれてました。CSRの方はというとCSVが3年前から流行りはじめましたね。その次に国際CSR報告基準の中で取り上げられている人権とりわけダイバーシティが一昨年くらいから徐々に注目されるようになりました。

 

同時期に日本国内の人口動態上の問題でもあるダイバーシティを国策としてとりあげるようになってきました。老いも若きも、全ての性別、別け隔てなく働くことで人口減少に対してGDPを維持できるだろうというアプローチから生まれた政策です。一億層活躍というキーワードで今も現在進行中の政策です。

 

CSRのアプローチでダイバーシティというと

などで雇用を阻害してはいけないというものというものです。ああ、そんなのしてませんよ。というのは簡単です。問題はどうやって対応しているかが問題になります。

 

問題は全ての従業員が働きやすい仕組みになっているのか?というところが課題になります。産休の後で復帰しやすいのか?産休は取りやすいのか?育児休暇をサポートする仕組みはあるのか?育児を企業がサポートできているのか?などという具体的な行動計画が必要になります。もっとも厚生労働省が言うところの女性活躍推進法に基づく一般事業主行動計画を策定すればいいのですが、それだけでは本質的な問題は解決できないと思っています。

 

本当にそれぞれの従業員が働きやすい職場なのかを今一度考えるためにステークホルダー・ダイアログを組合とおこなったり、従業員からアンケートを取るべきです。その際により活発な意見を引き出すために先進的な考えも提示していくべきだとおもっています。例えば乳幼児同伴の職場出勤を可能にするなどの取組です。授乳室やおむつ替えができるスペースの確保を率先して行うなどです。

 

進んだ考え方を企業側が率先して提示しないかぎり、自由な意見は出にくいものがあります。女性管理職を増やす前に本当に女性が働きやすい職場を従業員と対話しないかぎり、本質的な解決は不可能です。今一度積極的に議論をしてみてはどうでしょうか?