組織を変更する際に気をつけたいことがある。それは仕組みなのか?人材なのか?である。組織規模が大きくなるにつれて、仕組み化について考えることが多くなり、規模が小さくなるにつれて、人材について考えることが多くなる。しかし、それは正しいのか?

実は答えはない。組織文化と組織のかたちは関係性がある。組織ごとに大切にすることが明らかに違う。ある会社は売上至上主義。ある会社は楽しさ至上主義。ある会社は顧客満足至上主義。この時に大切にする価値が変わる。価値が変わると動きも変わる。動きが変わるとコミュニケーションも変わる。コミュニケーションが変わると組織の形が変わる。
この時、仕組み化が先行すべきか?力がある人材を投入すべきか?これは言わずもがなだが、両方共実施すべきである。埋もれた有能な人材を引き上げ、新しい機能を担当させ、仕組みの要を変えるだけでも、組織が大きく活性化する可能性はある。どちらかだけを変更することなど到底むずかしい。

仕組みだけ変更しても、仕組みと人材のスキルがあわないこともある。人材を投入しても仕組みが追いつかない、スキルがあわないということもある。組織を変更するときは俯瞰してものごとを見て、同時に3ヶ月、6ヶ月、12ヶ月、18ヶ月くらいのスパンでどうしていくのかを考えることも必要になる。

この時最も避けるべきは、行き当たりばったりかとも思う。状況や環境の変化に応じて、組織を変化させるのは仕方ないが、将来に対する予見なく、組織をいたずらに環境に応じることで変化させることは組織の弱体化を招くこともある。常に顔を上げ、組織を強固なワンチームにすることができる組織だけに明るい未来は待っている。