上場企業から中小企業・零細企業までCSRを意識し経営することが、ESもCSも向上する鍵になることは以前から申し上げておりますが、今回は自社にあったCSRとはどいうものか?ということについて考えてみたいと思います。トップダウンで経営者から従業員に対してCSRを押し付けてうまくいかない事例はこれまで沢山ありました。

うまくいかない事例の傾向として、経営が提示したCSRに対して「共感」も「理解」も得られないということがあげられます。浸透度が非常に低い状況をどう打破するのか?と躍起になっているCSRのご担当者も多いかと思います。このような事象が発生する背景として取り組んでいるCSRが自社にフィットしていないということがあげられます。

靴をイメージしてください。大きすぎる靴は靴ずれ。小さすぎる靴は魚の目ができますよね。派手な靴を買っても似合う洋服がなければ使いませんよね?サンダルを買ってきてもカジュアル過ぎて、ホテルなどには入れませんよね?

CSRはその法人格にあった適正なものを行う必要があります。業種業態・根ざす地域・従業員の行動指針・組織の持つ固有の文化など、それぞれユニークなCSRである必要性が有ります。このCSRを策定するのは経営だけではなく、従業員をはじめとするステークホルダーと対話し手探りを行い、日々変化していくものだと思います。コンサルタントが言ったからとか、本に書いてあったからというものではなく、血肉の通った生きたCSRに取り組むことがもっとも重要なのではないかと思います。