楽天のネガキャンから見る楽天CSR

楽天の不祥事がここ最近派手に報道されている。楽天としてはこれまで行ってきたことをいつも通りにおこなってきたのに、青天の霹靂という感じだと思う。報道された内容は要約するとこんなものだ。

1.派遣労働者が食堂を利用できない。
2.象牙の世界最大市場だ。
3.二重価格表示を従業員が指示した。

問題を整理すると

1.派遣労働者が食堂を利用できない。
⇒厚生労働省の「派遣先が講ずべき措置に関する指針」に対して、善処していないというものだ。しかしながら、派遣労働者は派遣会社の福利厚生を受けているために派遣先の福利厚生を受けることが可能かどうかはグレイなラインになる。むしろ問題になったのは、福利厚生の二重享受の説明をしなかったことやフードコートで食べてくださいと言ったことが問題になる。

2.象牙の世界最大市場だ。
⇒これに関しては、日本の常識は世界の非常識だということが認識できていなかったことに問題が有る。英語が喋れてもグローバルな自然保護の意識の高さが認識できていなかったことに問題が有る。出店、出品を煽りすぎて、グローバルなコンプライアンス意識がかけていたことにあるだろう。今現在でも象牙の判子は楽天市場で販売されているが、海外からのアクセスはできなくなっている。これは今後問題になる可能性がある。

3.二重価格表示を従業員が指示した。
⇒そういう事実の認識は社内ではない。という発表をしていたが、報道された日のニュースの下のフェイスブックコメント欄で「うちもあった」と発言していた出店者の方もいらっしゃったので、あったのかもしれない。しかし、この報道は2度目にあたるので今回は流石に問題なのかもしれない。

3点に共通して言えることはただひとつ。コンプライアンスとガバナンスが脆弱だということ。1兆円を超える時価総額の企業としては脇が甘く、リスク管理が出来ていない。売上げを求め過ぎると、リスクを犯しすぎて、企業を持続することもできなくなる。日本最大のECモールで世界中に進出している企業がやるべきことではないことが枚挙された結果になっている。基本的なリスクマネジメントをしっかりしてほしいなあと感じざるを得ない結果になった。

※仕手筋が株価操作のためにリークした情報ということも考えられるが、なんとも言えないのでそのことはおいておく。