本業と遠いところのCSR活動はなんで評価されにくいのか?それは売上げにつながらないからだ。というと元も子も無い。でも、本質的には的を射ていると思う。何故ならば、従業員が理解できない活動はいくらトップが推進しても、力の入りようが違うからではないかと思う。従業員にとって会社は職を得て、仕事をして、お給料をいただく場所であり、仕事を通じて自己実現を達成する場所でもある。自分の職務とカスリもしないCSR活動は継続することは難しいだろう。

 

でも、こういう反論をする人も居るかもしれない。木を植えることのどこが本業を通じたCSR活動なんだと?そうですよね。木を植えることとCSR関係あるのか?実はあります。例えば、飲料関連の企業の植樹や山の保全は自社の飲料水の水源確保と関係しています。小売店やスーパーが木を植える活動は地域社会との結びつきの部分で関係しています。自社の企業行動の範囲と関係があるから、木を植え続けるし、CSR活動が維持します。

 

では、遠い外国の子供の衛生環境改善や識字率改善などはどうでしょうか?その国で当該企業が企業活動をしており、その改善が自社の売上げに大きく左右することだと関係性はあります。このアプローチは割りとCSVの考え方やソーシャルアントレプレナーの考え方に近いかもしれません。当該国の問題を解決しながら新しい市場を創造するという手法です。でも、これってば現在進行のステークホルダーとの関係性改善とは遠いところにあるのかもしれません。他方ではこんなことも考えられます。当該国で企業が生産調達をしており、その地域社会への貢献活動としてのCSRではどうか?これは充分考えられると思います。

 

CSRをはじめよう!といって意気込んでCSR活動のバウンダリー(境界)をむやみやたらと広げることはお勧めできません。まずは、手が届く範囲のステークホルダーと対話し、ステークホルダーが必要としているもの、企業がすべきことを着実にひとつひとつ実行することが最も求められていることなのかもしれません。

 

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