戦略的CSRとは?

戦略的CSRという言葉、色々な雑誌やWEBページそして研究論文などでみかけるようになりましたね。でもその実態は何なのか?あんまりよくわからないのではないでしょうか?今回はマイケル・ポーターの競争優位の戦略に絡めて戦略的CSRについて書いてみます。

企業戦略と言えば、何を思い出しますか?私は大学院まで経営学を研究していたせいもあり、色々な経営学の学者を思い浮かべます。その中でひときわ異彩を放つのがハーバード大学のマイケル・ポーター教授です。若くして企業戦略のロジックを組み立て、その成果を認められて、当時最年少のハーバード大学経営学の教授になった方です。彼の書いた著書の中でも最も有名なのは競争優位の戦略。

マイケル・ポーターが描き上げた競争優位の戦略は、もう長い間、多くのビジネスマンに愛読されてきた名著だ。私も大学・大学院・社会人時代を通じて和文そして原文にも触れてきたが、まあわかりにくいですよね。多くのコンサルタント企業やブロガーが競争優位の戦略について述べていますが、読んだ人しかわからないレベルでしか言いあらわせていません。私なりの解釈は以下です。

要約すると圧倒的なNO1になるためには、ひとつの要素だけでなく、企業活動全体の「流れ」で、他者を圧倒する「武器」を作り上げろ。

ということです。では、その源泉はなんなのか?といいますと商品開発・生産調達・マーケティング・CRM・製品・製造・販売力・顧客対応力などだといっています。でも、それって・・・・。そのもとになるものは何なのか?

人です。その人達がつくり上げる文化です。そう言ってしまうとまったくもって経営学という科学が崩壊してしまうので言い切れないんだろうなと思っています。競争優位の源泉がエンジンだとすると、人は燃料、組織文化はオイルです。組織文化や人が経営戦略の礎になることを理解して、他社と向き合うとき、他社を圧倒するオリジナリティを出せる企業こそが競争優位があることになります。

その時に戦略的CSRとはなんなのか?組織文化にCSRを浸透させて、企業活動全体の「流れ」にCSRベースの経営戦略を組み込んでいくことです。当該企業のミッションやヴィジョンにCSRを取り入れ、CSR方針を打ちたて、組織文化レベル、従業員の行動規範レベルまで企業独自の考え方を流し込む。そのことにより、他社とは全く違うオリジナリティあふれる経営戦略が生まれる。この経営戦略こそが戦略的CSRであり、CSR的戦略であるといえると私は思っています。

では、御社にあった戦略的CSRとはどのようなものなのでしょうか?一緒に考えさせて頂きます。御気兼ねなく御相談くださいませ。