そもそもCSRってなんだか?という話をまず。同時に中小企業とCSRの関係について書いてみます。

1.企業の社会的責務

これには2つの側面があるとおもっています。1つは企業の社会的責務について。人口増加が世界的な課題になりつつありますが、これに対する手立てはありません。国連も対応できなくなりつつあり、企業に助けを求めたというのがCSRの大きな流れにあります。中小企業に関係ないじゃんって思われるでしょう。

■中小企業と社会的責務

でも、皆さんがお住まいの地域社会はどうでしょうか?少子高齢化、地域社会の崩壊、文化の育成・強化。これらのことは、どの地域でも起こっている課題や問題ですが、行政が100点の対応を取って、対応ができているでしょうか?恐らく100点とは言い難いのではないでしょうか?今現在100点ではないのに、これから先100点がとれるでしょうか?無理でしょう。

そうなると誰がやるのか?NPOですか?残念ながらNPOの数自体がおおくありません。同時にNPOが活躍できる基盤もまだまだ未整備です。そこで中小企業が活躍しなければいけなくなるのです。地域社会のメインプレイヤーは中小企業です。メインプレイヤーが活躍しないと地域社会の問題は解決することはできません。

2.経営戦略的側面

CSRを進化させて、CSVだとマイケル・ポーター先生がおっしゃっています。社会の課題や問題を企業が共有し、そこにソリューションを与えることで共有価値を築こうというものです。マイケル・ポーター先生の話は国家レベル、世界レベルの話なので、中小企業には関係ないと思われてしまいます。

■中小企業の経営戦略としてのCSR

経営戦略としてのCSRについては沢山の論者が沢山の経営戦略としてのメリットを論じています。まとめると・・・。

1)ブランディング PR的な側面でのメリット
2)市場開拓 CSRアプローチで新しい市場を開拓
3)従業員満足度向上 働きやすい、働きたい職場
4)ファイナンス 融資が受けやすい体制構築

の4点にまとまります。企業の規模関係なくこれらのメリットは存在します。中小企業においてもこのメリットは変わりません。

中小企業がCSRに取り組むメリットと取り組まないデメリットをトレードオフした時、どちらが勝つでしょうか?私は中小企業が取り組むメリットの方が大きいのではないかと思っています。中小企業だからCSRが必要ないのではなく、

中小企業だからCSRが必要なのではないでしょうか?