私はCSRを説明するにあたり、こんな風に説明している。

「テントを張るときにペグを刺してテントを張ります。テントを企業と考えてください。ペグがしっかりと地面に刺さっている状態でないといけません。英語でstakeというのはペグのことを指します。stake=ペグをholdしている人=持っている人がステークホルダーということになります。テントを張るために必要なペグを持っている人=会社を健全な状態に維持、存続させる上で必要な人=ステークホルダーとなります。」

この時ステークホルダーはどんな企業でも同じものではありません。ステークホルダーはその企業その企業で変わります。例えばIT企業のヤフージャパンとかのステークホルダーを考えてみましょう。

情報提供パートナー
ブログ執筆パートナー
サーバー設置している場所の地域社会
事業所がある場所の地域社会
従業員
アウトソーシングしているシステム会社

などなど。

などがステークホルダーになるのではないかと思います。しかし、ステークホルダーを決めるのは当該事業会社になります。ヤフーのケースで言えば、ヤフージャパンがステークホルダーを定める必要性があります。ISO26000では原則の直後の記載がステークホルダー・エンゲージメントになっていることから考えますとステークホルダーを定めることの重要性が伺えます。

CSRを実行する時、まとめる時もっとも重要となる最初のステップはステークホルダーを認識し、重要度を定めることです。そこができていないと現在実施している結果的に社会貢献活動になっているものをまとめるのがCSR部門の仕事になってしまい、一人一人の社員がCSR活動を意識することなく、社会貢献部門の人がやることだと思ってしまうようになります。CSRを強化し、事業戦略にもCSRを活かして行きたいのであればまずはステークホルダーの特定と重要度付けからスタートしましょう。